2017年2月17日金曜日

#4.子会社が巨額の負債に!?東芝の現状について書いておく

どうも、yamaです。
今話題沸騰中の東芝の現状について、経緯を含めて書いていこうと思います。

なぜ自社の主力である半導体事業を売却しようとするまでに至ったのでしょうか。それは今からおよそ2年前、東芝が持つ米国子会社が経営の舵取りを見誤ったためと言われています。

事の発端は2015年末、東芝の子会社である米国の原発会社【ウェスチングハウス・エレクトリック(WH)】が米国の原発建設会社【CB&Iストーン・アンド・ウェブスター(S&W)】を買収したことから始まります。

S&Wは元々CB&Iの子会社でした。WHは米国での原発建設を、パートナー企業であるS&Wらと共同で行っていました。しかし、工事を進めていくにあたり、WHとS&Wを含むパートナー企業間で対立があり、プロジェクトの遅延によるコスト増加に収拾を図るため、WHは原発建設会社であるS&Wの買収に乗り出したのです。そして15年12月末に買収が成立しました。

しかし、買収の1年後、S&W側のランニングコストが次第に明らかになり、再査定の結果、S&Wは巨額の損失を抱えていたことが分かりました。その額7000億以上。

この巨額の負債は東芝の資産を上回っており、17年3月期決算までに手を打たなければ債務超過になります。もし、債務超過になった場合、東証の規約により2部降格が確定してしまいます。

東芝は当初、この債務超過解消のために、主力の半導体事業を分社化して、約2割未満の株式を売却し、資金を調達しようしていました。

しかし、17年2月現在、応札企業の反応も薄く、期末までに資金調達が困難と見込んだ東芝は、株式の売却割合を当初の2割から5割以上への変更を検討し、再入札を実施する計画を発表しました。この計画変更により資金調達時期が5月へ先送りとなります。故に、3月期末の債務超過が避けられなくなったのです。

これを機に東芝は今年8月付で東証2部へ降格。さらに過去の不正会計の不祥事の件もあり、東証の規約により早くても1部への昇格は2019年以降になるといわれています。

という風に不正会計後の経営再建中に起こった今回の巨額負債の発覚ですが、もし、再入札での資金調達も出来なければ、どういった再建策を講じてくるのでしょうか気になるところです。